2014年05月04日

フレット摺り合わせとは 続編

前回のチョーキングの話ですが、もう一つの要素とは指板のRがモデルによって異なる事が要因です。
チョーキングする時例えば1弦をチョーキングすると弦は3弦の方向に持ち上げるのでフェンダーのビンテージタイプのようにRがきついモデルはRが緩いモデルより落差が大きい為(高低差)Rの頂点に近づけば近づく程弦がフレットに触れ易くなる為にチョーキング時の音詰まりが起こり易くなります。チョーキング時の音詰まりはRが緩いモデルの方が断然起こりにくいです。
その為に指板のRがきついモデルは弦高をある程度以上下げてしまうと音詰まりが起きてしまいます。(ネックの状態がどんなに真っすぐでもこの現象は起こります。)
もちろんRが緩いモデルでも限界を超えた時点で同じ事が起こりますが、Rがきつい楽器より限界値に余裕があります。

もう一つはどの状態でネックが真っすぐなのが理想か?
もちろん、弦を張って演奏する状態でネックが真っすぐなのが理想です。しかし弦を張ったまま作業をするのは不可能なので弦が張ってない状態で作業します。
弦を外した状態で作業するので、当然ネックの状態は弦を張った状態と異なるのでその状態で作業しても弦を張った時に真っすぐにはなりません。
そこでトラスロッドで真っすぐな状態に戻す訳ですがトラスロッドはネック全体に均一に効く訳ではなくネックの位置によって反り方が違うので、擦り合わせ作業でどんなに精度の高い作業をしてもトラスロッドをいじってしまうとその精度はとたんに落ちてしまいます。
擦り合わせ作業が終わって弦を張ったらトラスロッドをいじらなくても真っすぐな状態になっているのが理想です。
その為にどのように作業したらこの状態に出来るのか、そこが擦り合わせ作業をするのに重要な所だと思います。
各工房で作業方法や精度が違うのはこの辺の考え方や方法論などなど、沢山の作業工程の違いからだと思います。

次回はナットの事を書こうかなと思っています。

野平工房 フレット摺り合わせ料金は税抜き¥13.000 ローアクションは+¥5.000
posted by kaz at 01:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 修理